前年度に引き続き2023年度も、「環境DNA」をテーマに宮城県南三陸町の『南三陸少年少女自然調査隊』、青森県むつ市の『脇野沢小学校』とのオンライン交流会を行いました。
環境DNAとは、生きものが水中や大気中に出した体の一部(皮ふや排泄物)に含まれているDNAのことで、水や空気を採取し解析することでそこにどんな生きものがいるかが分かります。
今回は、特別活動として、コウノトリKIDSクラブ13期生の希望者でDNAの採取(9月)と交流(1月)を実施。
豊岡市の調査箇所は「大浦湾」「ハチゴロウの戸島湿地」「出石川」の3地点で、水温や周辺の環境を記録しながらDNAを採取しました。
第6回の活動では、1月の交流会に向けた事前学習も兼ねて、ハチゴロウの戸島湿地で円山川に生息する魚類について学びました。
今回の調査では、むつ市(陸奥湾)84種、南三陸町(志津川湾、八幡川)186種、豊岡市(大浦湾、ハチゴロウの戸島湿地、出石川)115種の魚が検出されました。そのうち3地域で共通する魚は34種。
志津川湾と陸奥湾で400km、陸奥湾と大浦湾で1,200km離れているため、共通の種よりもその地域特有の魚が多く確認されました。
交流会では、各地の特徴的な魚を調べて、お互いに紹介しあいました。
DNAの抽出・解析をしてくださった南三陸ネイチャーセンターの将太博士(鈴木将太さん)から調査結果に関する解説があり、2022年度の調査では豊岡市のみで確認された魚が、2023年度にはむつ市でも確認されるなど、地球温暖化の影響が結果にも表れているそうです。
これまで見られなかった魚がいるということは、見られていた魚がいなくなっていてもおかしくありません。調査を続けることで、変化に気づくことができます。
今後も、南三陸少年少女自然調査隊、脇野沢小学校の皆さんとの交流を続けていきたいですね。
2022年度の様子は、リンク先をご覧ください。