コウノトリブログ

自然を守り、活かす。

 

 みなさんは「グリーンインフラ」という言葉を知っていますか?

 グリーンインフラとは、河川や森林、水田といった自然環境が持つ生きものの生息場としての機能や洪水を抑制する機能、地球温暖化を緩和する機能などを活用しながら、適切な土地管理や生活の質の向上、地域振興を目指すものです。地球温暖化や気候変動をはじめとしたさまざまな環境問題が生じている中、グリーンインフラは世界的に重要な考え方として広まりつつあります。
 2021年3月上旬、豊岡市の「「コウノトリ野生復帰」をシンボルとした自然再生」が「第1回グリーンインフラ大賞」で、最も評価の高い「国土交通大臣賞」を受賞しました。今回は、優れた取組みとして認められた豊岡市でのグリーンインフラの取組みについて、いくつか紹介します。

 コウノトリの重要な餌場である田んぼでは、生きものに配慮して中干延期や冬期湛水を行い、無農薬・減農薬で栽培する「コウノトリ育む農法」が広がっています。安全・安心なお米作りにより自然環境を守ることで、たくさんの生きものが増えると同時に、お米の付加価値も上がり、経済に好影響を及ぼします。

 国土交通省が円山川で取り組む自然再生事業では、河川内にコウノトリが飛来し、採餌しやすくなる浅瀬を造成しています。この浅瀬は、大雨による増水時の流量を確保する場所としても機能するため、治水対策としても有効です。
 また、出石川との合流点付近に整備された加陽湿地では、地元住民と行政が協働しながら、人と自然が共生する空間づくりを行っており、生きものの生息場としてはもちろん、環境学習や自然体験プログラムのフィールドとしても活用されています。

 田結区の住民が中心となって湿地づくりを行っている田結湿地では、企業やNGO、研究者など多様な主体も関わりながら湿地保全に取り組んでいます。そのおかげで、生きもの豊かな環境が守られ、子どもたちの環境学習の場としても機能しています。
 また、湿地が維持されていることで洪水時には一時的に水がたまり、一度に流れてくる量を減らす洪水抑制機能があることがわかっています。

▲田結湿地での湿地保全作業

 「自然を守り、活用することで、人の生活がより良くなる」。グリーンインフラの概念は、これまで豊岡市が取り組んできた「コウノトリ野生復帰」そのものです。
 これからも、みんなで一緒に「自然との共生」を意識した取り組みをしていきましょう。

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