2025年11月29日、加陽水辺公園でKDDI株式会社によるコウノトリ生息地保全活動が行われました。
同社は、2016年9月に締結した地域活性化を目的とする包括協定をきっかけに、コウノトリ野生復帰を進める豊岡市を応援するために、2017年度から毎年コウノトリ生息地保全活動を行っていただいています。
9回目となる今年は、同社及びグループ会社の社員とそのご家族の計58名が参加されました。
当日、KDDI株式会社の皆さんは、先ず兵庫県立コウノトリの郷公園内にある市立コウノトリ文化館で開会式と園内の見学をされました。

その後、中筋地区コミュニティーセンターへ移動して、感謝状贈呈式が行われました。
この感謝状は、コウノトリ放鳥20周年を記念し、これまでの同社の功績を称え、門間市長から贈呈されました。

今年の保全活動は、KDDI株式会社に加え、国土交通省豊岡河川国道事務所、豊岡市役所、地元住民、地元事業者、市民ボランティアを含めた総勢76名で行いました。
昨年の活動は、9月7日に行われ、最高気温34℃と大変暑かったため、大きな冷風機を準備するなど熱中症対策を施しながらの作業でしたが、今年は11月末ということもあり、最高気温14℃、曇りの天気で、比較的作業のしやすい天候でした。

今回の活動では、市立加陽水辺公園内にある池の環境改善として、池の泥上げに取り組みました。
この池は、昨年、同社の活動で外来種駆除などを行いましたが、現在もアメリカザリガニやウシガエルが繁殖しています。
池の泥を上げることで、生きものの生息環境を改善するとともに駆除活動を行いやすい環境に整え、外来種の生息数低減にもつなげることが狙いです。
また、隣接するビオトープに外来種が増えているため、こちらの駆除活動も行っていただきました。
池は、活動前日にスタッフで水を抜く作業と生息している生きものを網などで採り、在来種は同じ水系の別の場所へ移動し、外来種は駆除をしました。
池の泥上げは、「泥をバケツですくい上げ」「リレーで運び」「泥を捨てる」の3工程をグループに分かれて行われました。
この作業は、泥の入ったバケツを運ぶのが予想以上に重労働で、休憩時間の回数を増やすなど状況に合わせて進められました。
中には、池の泥に足をとられ、抜けだせなくなる方もいらっしゃいました。

活動時間約1時間30分で持ち出された泥は、重量8tでバケツ1,079杯と驚きの結果でした。

ビオトープの外来種駆除は、親子の参加者を中心に行われました。
現地スタッフの指導のもと、たも網で捕獲していただきました。
バケツ一杯のウシガエルのオタマジャクシやアメリカザリガニが捕獲でき、こちらも成果は大きかったです。

活動終了後は、城崎温泉で疲れを癒されてから帰路につかれたとのことです。
泥まみれになりながらの重労働で大変な活動でしたが、池の環境は大きく改善されました。心よりお礼申し上げます。
同社の活動後のアンケートでは、「コウノトリの生息地保全活動に貢献できた」といった意見などがあり、非常に満足度が高かったとお聞きしました。
また来年、「第10回コウノトリ湿地保全活動in豊岡」でお会いできる日を楽しみにしています。