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コウノトリ普及員のコウノトリブログ㉓ 上郷ビオトープで「ミズトラノオ」が満開となっています  
ミズトラノオの花

「ミズトラノオ」は、シソ科の多年草で、開花時期は8月~10月です。
環境省のレッドデータブックでは、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に分類され、絶滅が危ぶまれている種です。

ミズトラノオについて
「ミズトラノオ」の詳しい説明は、”生物情報 収集・提供システム 生き物ブログ”(環境省提供)をご参照ください。
近畿2府4県では、大阪府ではすでに絶滅、滋賀県、京都府、兵庫でも絶滅が危ぶまれています。
そのミズトラノオが、豊岡市内の上郷ビオトープで群生し、今年も満開となっています。

満開のミズトラノオ

上郷ビオトープは、豊岡市がコウノトリの餌場として管理委託している「水田ビオトープ」の一つです。
この水田ビオトープにミズトラノオが群生した理由は、以下と考えます。
豊岡市では、希少種等の保全を目的とした「ノアの方舟」事業を展開しています。
ノアの方舟事業の一つとして、上郷ビオトープ上のため池に自生していた“ミズトラノオ”を、シカ等の食害から守るために保護柵を設置していました。
この保護していたミズトラノオが、下流の水田ビオトープに広がりました。

兵庫県生物学会但馬支部長の菅村 定昌さんにミズトラノオの生育状況について尋ねました。
「兵庫県内の生息地では、このビオトープの群生が最大です。貴重な場所なので、今後も保全していくことが重要です」
と話されていました。

豊岡市は、この貴重な「ミズトラノオ」の生息地を水田ビオトープとして、今後も保全していきたいと思います。

 

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