このブログでも度々登場いただいている大学生のボランティア団体IVUSAの皆さんですが、今回はいつもの活動場所である田結湿地を飛び出し、出石の城下町を流れる谷山川で特定外来生物オオフサモの駆除に協力いただきました。
谷山川では、市民団体「出石ミズアオイの会」による貴重種ミズアオイの保護が熱心に行われているほか、「環境ネットいずし」による「谷山川ウオッチング」などの親水イベントが開催され、市民の憩いの場となっています。
しかしいつからか、川の中にオオフサモが定着し、ミズアオイ等の在来植物と競合するようになってしまいました。
現在は市民団体の方々を中心に定期的な駆除やイベント等の機会を活用した駆除に取り組まれていますが、オオフサモは再生力が強く、翌年にはまた同じように再生してしまうとのことです。

作業当日は最高気温37度の予報の中、熱中症対策を行いながら駆除を行いました。
オオフサモは、ちぎれた数センチの節からも再生するため、取りこぼさないように注意を払いつつ、根から引き抜きを行いました。

13名の大学生のパワーは素晴らしく、1時間30分ほどで1トン容量のコンテナバッグが5袋ほぼ満杯になりました。
飛散防止のためバッグに入れたまましばらく乾燥させ、焼却施設へ持ち込み処分します。

途中、作業にもご協力いただいた出石ミズアオイの会の会長 山崎 喜彦さんからミズアオイの保護区画の説明や、地域の方の谷山川への思いなども伺い、慣れ親しんだ地域の自然を守り、引き継いでいくことの大切さを改めて感じることができた活動でした。
【オオフサモについて】
オオフサモは出石川流域などで所々定着が確認されています。
コウノトリ共生課でも水田ビオトープに侵入したオオフサモの駆除を行っていますが、2年間水を落としていてもまだ再生してきます。
田んぼ等に入った場合、すき込んでしまうとほ場全面にオオフサモが繁茂することにつながります。
除草剤を使用しない、あるいは低減しながら水稲栽培を行うコウノトリ育む農法などの環境創造型農業では、イネの成長を抑制し、収穫時にもコンバインに巻き付き、作業効率を低下させる可能性などがあります。
そうした事態を防ぐためにも、水田へ取水する水路にオオフサモが侵入していないか等の定期的な確認や、発見時には早期の駆除と焼却処分を行うようご協力お願いします。
