2025年2月1日、2日の両日に(公財)東京動物園協会多摩動物公園で開催された“コウノトリまつり2025”にコウノトリ共生課2名で参加し、豊岡市やコウノトリの取組みについてPRしました。

1日目は、良い天気で屋外の“なかよし広場”で、2日目はあいにくの雨模様で、“ウォッチングセンター”の室内での開催となりました。

コウノトリまつりは、多摩動物公園とコウノトリの個体群間管理に関する機関・施設間パネル(以下IPPM―OWS)の共催で開催されました。豊岡市は、IPPM-OWSの域内保全作業部会に加盟しています。
多摩動物公園は、日本で唯一「タスマニアデビル」を飼育している動物園で知られ、1988年に日本で初めてコウノトリの繁殖に成功されています。
コウノトリの繁殖では、中国、ドイツについて世界で3例目となりました。
現在、多摩動物公園は、51羽を飼育し、国内では兵庫県立コウノトリの郷公園に次いで飼育数が多いです。
写真のケージは43羽が飼育されているケージで、1つのケージでの飼育数は、国内一です。
私も多数個体の飼育にチャレンジしましたが、コウノトリ同士のケンカなどで14羽が限界でした。このケージを初めて見た時は、驚いたことを思い出します。

他に鴻巣市、野田市、福井県・越前市が参加され、それぞれ工夫を凝らした出展をされていました。
野田市は、コウノトリの野生復帰を目指し2015年から放鳥されており、昨年初めて野田市内でコウノトリの野外繁殖に成功されています。ブースでは、コウノトリの折り紙やぬり絵が子供たちに人気でした。

豊岡市は、タペストリーや“コウノトリ育むお米”などの農産物の展示、ハチゴロウの戸島湿地にいる野外コウノトリのライブ映像の放映と共に現地スタッフとZoomで会話しながらコウノトリの説明をしました。
物販では、コウノトリグッズや“コウノトリ育むお米の米粉”を使用したバームクーヘンを販売しました。昨年バームクーヘンを買われた方は、「しっとりして美味しかったので、今年も買いに来ました」と言われていました。

今回はAR(拡張現実)のブースが出展され、とても楽しく、驚きの体験をすることができました。
一般社団法人VR革新機構と公益財団法人東京動物園協会が共同でAR空間ビデオを用いた新たな動物園体験プログラムの開発に向けた第一歩とのことでした。
写真の丸の中の「メガネ」をかけると、そこに映像が映し出され、間近にコウノトリがいるような錯覚をします。

サバンナキッチンは、多摩動物公園内に4カ所あるフードショップの一つで、キリンやライオン、チーターなどアフリカの動物が飼育されている「アフリカ園」にある人気のレストランです。

メニューは、カレーライスやアフリカのジョロフライスなど多数あり、多摩動物公園を訪れた時は、こちらで食事をすることが多く、今回もキリンの横を通り“サバンナキッチン”に向かいしました。
レストランで驚いたことがあります。なんと、コウノトリまつりの開催期間中は、メニューの一部(ごはん類)にJAたじまの“コウノトリ育むお米”が使われていました。
一緒に食事をしていた動物園の方が気づかれ、滅多にないことで驚かれていました。
レストランがたくさんの人でにぎわう中、ステキなポスターのPRで宣伝効果は抜群でした。

ギフトショップ(グッズなどの売店)でも“コウノトリ育むお米”が販売されていました。私たちのブース含め園内3カ所で“豊岡” “但馬”のPRができました。

一緒に出向いた職員は、次のような感想を話されていました。
「今回の出展を通して、来場者の皆さんと話し、伝えることは、良い経験になりました。また、関係各所の連携が作り上げたこの活動に関わらせていただき、思いや考えを知ることができました。野生動物の保全と再生、続いてきた取組みの重みを感じるとともに、これからも続いていく必要性を感じました。今後も取組みが続いていくように、様々な活動に関わっていくよう努めます」
コウノトリの魅力いっぱいの多摩動物公園へ皆さんも訪れてみてください!!
