コウノトリブログ

若者と繋ぐ「湿地」 -2024 IVUSA活動報告③-

2024年12月1日、豊岡市の田結区にある大規模湿地でIVUSA大阪茨木クラブによるコウノトリ生息地保全活動が行われ、17名が参加されました。

今回参加したIVUSAのメンバーと市職員

今回の活動は、10月に続いて4回目。今年度最後の湿地保全活動となりました。
活動内容は、前回造った「つぼ湯”をイメージした円形状の湿地と水路」の拡大などが行われました。

活動前と活動後の湿地

この日の天気は曇り、最高気温15度と肌寒い一日でしたが、半袖シャツで活動されている方もあり、また、リーダーの掛け声とともに一生懸命湿地作業をされている皆さんの様子を見ていると、そのパワーに圧倒されました。

保全活動の様子

 続いて堤(つつみ)の修繕をお手伝いいただきました。
この部分は、排水溝から漏れた水が堤の下をくぐり、堤を陥没させるほど大きな穴ができており、このまま放置すれば堤が崩れてしまうので、早急に漏れている箇所をふさぐ必要がありました。
IVUSAの皆さんと共に水の流れを変えるため畔板を入れ、土嚢で補強しました。

補修前と捕囚後の排水溝

予定通り作業を終え、漏れていた水は大幅に減少し一安心しました。

修繕前と修繕後の水漏れの状況

参加している4年生は、田結区での活動が今回最後になるとのことでした。

4年生の皆さん 左から下田さん、西浦さん、矢田さん、内村さん

4年生の矢田さんに、これまでのIVUSAの活動についてお話を聞きました。
【活動に参加したきっかけは?】
2年生の時、友人からIVUSAのボランティア活動に参加しないかと声を掛けられたのがきっかけで始めました。今年で、3年となります。

【田結湿地の印象は?】
山あいに湿地がありとてもきれいなところで、ここの風景をとても気にいっています。

山あいの田結湿地

【活動をふり返って楽しかったことなど】
湿地作業は初めての経験で、穴を掘るのも大変でしたが、泥んこになりながら仲間と声を掛け合い作業することが楽しかったです。
また、より良い湿地にするために市役所の方と相談しながら、状況に合わせて作業することも楽しさの一つでした。
湿地にコウノトリが舞い降りているのを見ると、これまでの成果が見て取れ、達成感を味わえました。

【活動での一番の思い出は?】
今年の10月、公民館に宿泊しての活動でした。公民館での夕食は、地元の方との懇親会の場となり、地元の方から「皆さんが来られることが地元の活気につながっている」「地元は、高齢化で湿地作業が十分にできない。皆さんが手伝ってくれてありがたい」
という話を聞き、地元から感謝されていることを実感し、次も参加したいという継続の力になりました。

【後輩の方に一言】
湿地作業だけに目を向けると、作業の達成感だけになりがちですが、視野を広げ俯瞰して田結湿地での保全活動を見ると、ここにはコウノトリが繁殖するための人工巣塔が立てられ、コウノトリのために湿地をどう造るかという課題が見えてきます。
また、地元の方と触れ合うと、自分たちの活動が地元の方にとても感謝されてていることに気づけ、活動の励みになります。

 矢田さんは、湿地だけでなく田結の味覚にも魅了されたようです。
IVUSAの活動で田結湿地に来るのはこれが最後となりますが、次は働いてお金をため田結の民宿に“カニ”を食べに来ることが目標です。再来年までには、家族と来たいと思います」と話されていました。

4年生の皆さん、これまで田結湿地の保全活動ありがとうございました。

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