6月13日、森井人工巣塔から2羽のヒナが巣立ちしました。
ふ化後64日と少し早めの巣立ちとなりました。
今回の巣立ちは、豊岡市内で今シーズン初となります。
6月18日、巣立ちした幼鳥が田んぼで採餌している場面を撮影しました。
巣立ちした幼鳥は、田んぼでパクパク採餌をしていました。(写真①)
森井巣塔周辺の田んぼを見ると餌となるオタマジャクシがいっぱいです。(写真②)
県外では、福井県鯖江市、石川県津幡町、島根県雲南市(6月19日現在の情報)で巣立ちをしています。
これから全国各地で繁殖している人工巣塔や電柱巣では、次々に巣立ちを迎えます。
巣立ち後間もない幼鳥は、事故等でケガや死亡する事例が他の年齢の個体と比べ多いです。
昨年は例年に比べ事故等が少なかった年でした。
今年も事故の少ない年であることを願っています。(写真③)
全国の幼鳥たちがいっぱい餌のある豊岡へ、訪ねてくれることを楽しみにしています。
【豆知識】
・コウノトリの巣立ちについて
野外のコウノトリは、巣を飛び立ち巣以外の場所へ初めて下りた時を巣立ちとしています。
また、巣立ちした個体は、“ヒナ”から“幼鳥”へと呼称を変更し区分します。
巣を飛び出し飛べば巣立ちじゃないの?とたずねられることがあります。
飛翔だけでは巣立ちの明確な基準を設けることは難しく、初めて巣以外に下り立った時点としています。
コウノトリは、ふ化して2カ月を過ぎる頃から巣立ちを始めます。
野外は、ふ化後70日前後で巣立ちすることが多いです。
飼育の場合は巣台が1m前後と低く、約60日前後で巣立ちすることが多いですが、
野外に設置されている人工巣塔は約12mととっても高い!!
巣塔周辺を飛翔しても、なかなか巣立ちをしない個体がいます。
巣立ちするにも勇気がいるのかなと思います。(写真④)
写真④ 豊岡から全国に飛び立て!!
ふ化日は、産卵日が判れば容易に予測できます。
しかし、巣立ちは60日~80日と幅広く、個体差が大きく予測が難しいです。