元飼育員のコウノトリブログ④ 6月11日 真夏日の子育てin伊豆巣塔 【豆知識】コウノトリは汗をかくの?
6月11日、豊岡市の最高気温は、32.3度の真夏日でした。
豊岡市は、最高気温でニュースに取り上げられるほど暑い地域です。
現在、豊岡市内では、18か所(6/11現在)でコウノトリが抱卵や子育てをしています。
今回は、暑い中での子育ての様子を撮影しました。
今回撮影した伊豆人工巣塔は、田んぼの真ん中に立っています。
そのため、巣塔はまったく影がありません。(写真①)
この巣塔では、2羽(27日齢)のヒナが元気に育っています。
親鳥は太陽に背を向け、羽を少し広げてヒナのために影を作っています。
ヒナが日陰に入り、涼む様子が見られます。(写真②)
【豆知識】
- コウノトリは汗をかくの?
コウノトリは人間のように汗をかくことができません。
鳥類は汗を出す汗腺がないため、汗をかいて体温を下げることができません。
そのため、開口呼吸といって口を開け、浅く早い呼吸(パンディング)をして体温を下げます。(写真③)
野外で飛び回っているコウノトリは、水浴びをして体温を下げることもできます。
しかし、巣塔のヒナは水浴びなどで体温を下げることができません。
そのため、暑いときは親鳥がヒナに水を与えたり、かけたりしているシーンを見かけます。
暑い中、親鳥は大変ですがすべてのヒナが無事巣立ちしてほしいと願います。
写真③ 親鳥もヒナも開口呼吸