コウノトリブログ

冬みず田んぼと水鳥


 12月。最近ではめずらしく豊岡に雪が降りました。冬本番です。冬鳥も市内のあちこちで見られるようになってきました。円山川の下流部に広がる水田地帯は「ラムサール条約湿地」に登録されているところもあり、カモ類をはじめとした水鳥にとっても重要な場所となっています。

 11月になると、田んぼに水が入り始めます。水が張られた田んぼにはカモ類をはじめとする多くの水鳥たちが飛来し、餌場や休息場として利用します。冬鳥の中で一際目立つ渡り鳥はコハクチョウとオオハクチョウです。からだが白く、他の鳥類よりも大きいため、遠くからでもはっきりとわかります。雪が降ると見つけにくくなりますが。豊岡市内では百合地(ゆるぢ)区や伊豆(いず)区、一日市(ひといち)区の水田をよく利用しています。

 冬みず田んぼの効果の一つに、抑草効果があります。稲刈り後の田んぼに水を張ることで稲などの有機物が分解され、田んぼの土の中のイトミミズが増えていきます。イトミミズは、土の中の有機物を食べ、田んぼの表面に糞を出します。それがたくさん積み重なり、「トロトロ層」とよばれる層が形成されることで、雑草の種子が埋没し、発芽しにくくなることで雑草の成長が抑えられます。また、雑草が生えてきても、水田に飛来してきたカモたちが雑草を食べることにより、雑草の発生が抑えられます。こうした抑草効果もあり、農薬に頼ることなくお米作りができます。

 イトミミズだけでなく、ユスリカの幼虫も増えます。イトミミズやユスリカの幼虫が増えると、それらを餌とする水生昆虫も増えます。水生昆虫が増えると、それらの虫を餌とするコウノトリやサギ、カモやハクチョウなどの水鳥にとっても、良い餌場になることがわかっています。

 農業にも生きものにも良い効果のある冬みず田んぼ。今年はたくさんのマガンも飛来しています。冬の時期だけに飛来するたくさんの水鳥を観察してみてください。

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