コウノトリブログ

河川を耕す


2020年10月3日、出石川にてアユの産卵場造成実験が行われました。アユが産卵しやすい環境をつくるもので、今年で3回目になります。当日は、浜坂高校や兵庫県立大学の学生など約50名の方が参加しました。

 アユは10月から12月頃にかけて、川の中流~下流域に降下し、小石に、小さな卵を産み付けます。産卵後、体力を使い果たしたアユは下流へと流されていきます。卵は2週間ほどで孵化し、稚魚は海へと下り、動物プランクトンを食べて成長しながら冬を過ごします。春になると川の上流へのぼり、石などについた藻類を食べてさらに成長します。そして秋になり、産卵のため下流に降下する、というサイクルで一生を終えます。

 アユの産卵場所は、泥や藻類が少なく浮石状態(石と石の間に隙間がある状態)の場所です。多少の勾配がある中流域では、大雨や洪水の際に河床の石が動くことにより浮石状態の場が多くなります。一方で、上流から流れ出てくる細かい土砂が石の間に堆積することで、産卵に不適な場所となってしまうことがあります。

 産卵場造成では、出石川を横断する形で参加者が並び、じょれんやスコップで川底の石を掘り返しながら、下流へ歩いていく、という作業を行いました。そうすることで、細かい土砂が下流へ流れ、浮石状態が形成されます。この日は、併せて、出石川に繁茂していた外来植物オオカナダモの駆除も行いました。オオカナダモはアユ生息環境に影響を及ぼす可能性があります。

 2019年の造成実験後のモニタリング調査では、アユの推定産卵数が35万個となっており、2018年のおよそ7倍にまで増えたとの結果が出ています。今年もたくさんのアユが産卵してくれるといいですね。

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