コウノトリについて

コウノトリについて

コウノトリは、体長が約1.1メートル、羽を広げると2メートルにもなる大型の鳥です。カエル、小魚、昆虫などの小動物を主食としています。飼育下では1日約400~500gの餌をたいらげる大食漢のコウノトリは、エサとなる生きものがたくさんいる場所でなければ暮らせません。また、ひなを育てることもできません。地域に、水でつながる豊かな自然があり、そこに「田んぼ」に代表される人間の営みが絡み、たくさんの生きものが存在し、全体の中の一部としてコウノトリも暮らしている。地域まるごとが「無事」な状態こそが、コウノトリの本来の居場所です。

共生

かつて、コウノトリは日本のあちこちで生息していました。円山川・豊岡盆地を中心に水辺の生きものを育む湿地環境が広がる豊岡は、コウノトリにとって好都合な場所なのです。
「ジル田」と呼ばれる湿田や、年中水がある土水路、川の浅瀬などを餌場に、多くのコウノトリが暮らしていました。

減少から絶滅

しかし、第2次世界大戦中に巣をつくるための松は伐採され、戦後の経済性・効率性を重視する社会構造の変化の中、さまざまな開発によって湿田や湿地環境も減り続けました。さらに農薬の大量使用なども重なり、1971 (昭和46)年に日本の空からコウノトリは絶滅しました。豊岡は、国内最後の生息地でした。

保護から増殖

絶滅に先立つ1965(昭和40)年、野外のコウノトリを保護して人工飼育が始まりました。しかし、繁殖は失敗の連続でした。1989(平成元)年、飼育開始から25年目の春、ようやく待望のひなが誕生しました。

放鳥

コウノトリは人里で暮らす鳥です。増殖したコウノトリが野生復帰するためには、私たちの周りに、彼らを受け入れる豊かな環境(自然環境と文化環境)が再生されていなければなりません。農業、教育、観光などさまざまな分野での取組みを積み重ねながら、2005(平成17)年、野生復帰に向けて初の放鳥が行われました。

野生復帰

2007(平成19)年には、43年ぶりに野外でひなが誕生し、46年ぶりに巣立ちました。放鳥と自然下での繁殖により、現在では100羽以上のコウノトリが私たちのすぐそばで暮らしています。「コウノトリと共に生きる」ための自然と文化の再生・創造の取組みは、今後も継続して展開していきます。

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