わたしたちの取組み

コウノトリ野生復帰の取組み

コウノトリを空に帰すにはどうすればいい?
まずはコウノトリという「種」をしっかり守り、増やすこと。
その次は、コウノトリが生きていけるような環境をつくり出すこと。
そして、経済的な活動と絡めるとともに日々の暮らしの中に落とし込むこと…。
コウノトリは、私たちに人と人、人と自然の関わりを生み出してくれます。
2000(平成12)年に開催した「第2回コウノトリ未来・国際かいぎ」の折、ドイツから出席したトーマス・シャラ―さんは、野生復帰に向けた動きをスタートさせた豊岡に対して賞賛の意を込めてこう言われました。
「野生復帰は、坂道を転がる雪玉のようなものだ。いろんなことを巻き込んで、どんどん大きくなっていく。皆様はもう玉を落としてしまった。お気の毒に(笑)」
コウノトリ野生復帰を行う豊岡で、何が起こり、落とした“玉”はどれくらい大きくなってきたのか。広がり続ける取組みを再確認し、いくつかのキーワードを見つめます。
野生復帰の取組みの時系列の中で、どのような取組みがいつ、どのように始まったのか。
その広がりをご確認ください。

コウノトリ野生復帰年表

コウノトリ 環境創造型農業 生息地保全 人材育成 環境経済 運動拡大
1965
(昭和40)
人工飼育開始
1971
(昭和46)
野生個体絶滅
1989
(平成1)
種の保存・遺伝的管理
はじめてのひな誕生
1992
(平成4)
コウノトリ将来構想調査委員会発足
1994
(平成6)
1st国際会議『コウノトリの野生復帰』
1997
(平成9)
アイガモ農法
1998
(平成10)
コウノトリ市民研究所設立
1999
(平成11)
県立コウノトリの郷公園開設 有機農法の研究
2000
(平成12)
2nd国際会議『人と自然の共生』
市立コウノトリ文化館開設
コウノトリ基金設置
各種市民講座
2001
(平成13)
NPOと協働して転作田ビオトープ設置
2002
(平成14)
野生コウノトリハチゴロウ飛来 水田魚道 円山川水系自然再生 田んぼの学校 コウノトリ共生推進課設置
コウノトリの郷営農組合設立
コウノトリ野生復帰推進計画策定
コウノトリ翔るまるごと博物館構想策定
2003
(平成15)
野生馴化訓練 コウノトリと共生する水田自然再生事業
(中干し延期・冬季堪水)(転作田ビオトープ)
安全安心ブランド「コウノトリの舞」
市民農園
豊岡市環境行動計画策定
市民環境大学
コウノトリ感謝祭
2004
(平成16)
放鳥拠点整備 コウノトリと共生する水田技術研修会の開催 【台風23号被害】緊急治水対策+自然再生 コウノトリ野生復帰学術研究補助制度
〔〜2015(平成27)〕
ふるさと三江を愛する会
2005
(平成17)
試験放鳥開始 コウノトリ育む農法の確立と推進
コウノトリ舞い降りる田んぼづくりの推進
豊岡市環境経済戦略策定
2006
(平成18)
コウノトリ育むお米生産部会設立(JA)
田んぼの生きものの調査を通した消費者との交流
戸島湿地整備スタート 子どもの野生復帰大作戦 コウノトリ環境経済コンソーシアム設立
先駆的事業開発補助
豊岡市バイオマスタウン構想
コウノトリツーリズム
ラムサール条約湿地登録への動き
企業の参画
農林水産部をコウノトリ共生部に改称
同部にコウノトリ共生課を設置
同部農林水産部課に環境農業推進係設置
豊岡市環境基本条例制定
2007
(平成19)
自然繁殖成功 農地・水・環境保全対策開始 加陽湿地整備スタート 学校給食でコウノトリ育むお米を使用 コウノトリ本舗 他地域との交流
コウノトリ湿地ネット設立
2008
(平成20)
放鳥+自然繁殖 コウノトリ育む農法アドバイザー養成講座(普及センター) 田結湿地整備スタート 豊岡市の記念日「生きもの共生の日」策定 コウノトリ生育地保全協議会設立
2009
(平成21)
放鳥+自然繁殖 他地域への拡大
【越前市】コウノトリ呼び戻す農法
戸島湿地開設
大規模湿地管理
基金活用ビオトープ調査
学校と連携したビオトープ活用生きもの調査事業
出張田んぼの学校
豊岡市経済成長戦略策定 ENEOSわくわく生き物学校
田結湿地での東大演習
2010
(平成22)
【中国】JICA草の根技術交流事業
生物多様性を育む農業国際会議(ICEBA)開催
コウノトリKIDSクラブ設立
環境のまちづくり専門員(生物多様性担当)配置
生物多様性条約COP10での評価(機関紙SATOYAMA、TEEB報告書など)
ラムサール湿地候補地に選定
市民会議・関係自治体会議
第4回国際かいぎ「野生復帰がもたらすもの〜コウノトリが紡ぐ いのち・地域・経済・文化〜」(PDF)
2011
(平成23)
野生復帰グランドデザイン策定
他県へのペア移送(越前市)
豊岡市農業振興戦略策定
冬期湛水環境直接支払
小さな自然再生支援助成制度
ボランティアの日設定
生物多様性GIS導入
生物多様性地域戦略策定作業(高校生委員6人登用) 豊岡エコバレー構想 ラムサール条約湿地登録へ
大学単位認定講座の誘引開始
コウノトリ野生復帰推進計画(第2期)策定(PDF)
2012
(平成24)
コウノトリ育む農法アドバイザー研究会結成 ラムサールダノンエビアンプログラム採択(2カ年) コウノトリKIDSクラブにKIDS+(プラス)を設置 豊岡版エコポイント制度導入
環境経済事業の認定開始
円山川下流域・周辺水田」がラムサール条約湿地に登録〔2012(平成24)年7月〕

ラムサールCOP11(ルーマニア)に参加

2013
(平成25)
野生コウノトリが韓国へ渡る
IPPM(ニホンコウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル設置)
豊岡農業スクール開講 生息地ネットワーク保全管理作業員を配置
加陽湿地拠点整備・管理運営計画策定
豊岡市生物多様性地域戦略策定(PDF)
コウノトリ野生復帰検証事業(PDF)
2014
(平成26)
みのるポット苗実証圃設置 戸島湿地検証事業 兵庫県立大大学院開校 第5回国際かいぎ『未来へ! ~野生復帰のすすめ~』
2015
(平成27)
千葉県野田市、福井県越前市、韓国(礼山郡)でコウノトリ放鳥
2016
(平成28)
野生コウノトリ(幼鳥)飛来 コウノトリ育むお米が米・食味分析鑑定コンクールで金賞を受賞(ユメファーム) 加陽水辺公園整備 ふるさと教育のためのガイドブック作成
学校教育でコウノトリ育むお米を毎日使用
豊岡市地球温暖化対策実行計画策定 生物多様性条約COP13(メキシコ)に参加
JTB地球いきいきプロジェクト
ラムサール条約湿地エリア拡大に向けた準備
2017
(平成29)
野外のコウノトリが100羽を突破
47都道府県すべてで飛来確認
徳島県鳴門市、島根県雲南市で繁殖
「コウノトリ育む農法」作付面積が400haを突破
香港にコウノトリ育むお米の輸出開始
「コウノトリ育むお米」が第19回米・食味分析鑑定コンクールの国際総合部門で特別優秀賞(チーム奥神)を受賞
加陽水辺公園開設 ふるさと教育によるコウノトリ学習開始
地域おこし協力隊員コウノトリ湿地ネットに受け入れ
エコ事業所宣言制度開始 アジア湿地シンポジウム2017に参加
KDDIコウノトリ生育地保全活動
自然再生アクションプラン策定

今後の展開

コウノトリ野生復帰の取組みは、豊岡の自然を舞台に、歴史や伝統を見つめなおしながら人・もの・知恵などをつなぎ、取組みを広げていく「まちづくり」の過程に他なりません。コウノトリ保護100年の歴史の上に、「自然環境」と「文化環境」の保存・再生・創造の取組みを重ね、新しい風景をつくりあげていくことが、豊岡の魅力を最も際立たせることになるものと信じています。「豊岡モデル(注)」の典型として、コウノトリ野生復帰の取組みを今後も続けていきます。
(注)豊岡モデル:豊岡にある資源を活かしながら、様々な分野の取組みを有機的に連携させ、その連携を拡大しながらまちづくりを進めるプログラムのあり方。

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